学生時代、ぼくは、下宿から歩いて30秒のレンタルビデオ店でアルバイトをしていた。杉並区内に数店舗を展開している小さなチェーン店のひとつ。本部からは新作の配達と、売上の集金だけがあって、店の運営はすべてアルバイト員だけでまかなう...という非常にルーズな経営の店だった。
本部がルーズであるから、新作映画が入荷すると、まずバイト員が見終ってから店頭に並べるというひどい有り様(笑)。このチャンス?を活かし、洋の東西を問わず、片っ端から映画を見まくったのだった。もちろん、アダルトビデオ(AV)も。
当時は、まだ黎明期と言ってもいい時期。単に女性の裸が家のテレビで見れるという悦び?から作品の質が問われ始めた時期だった。少しずつ、独自の世界観を確立したスター的なAV監督が生まれ始めていた。豊田薫、村西とおる、鬼闘光...といった面々が、「日活ロマンポルノ映画」とは違う、「性」そのものをドキュメント的な手法で描き始めていた。そして、その中でも、際立っていたのが、「よよちゅー」こと代々木忠監督である。
思い出深いのが「いんらんパフォーマンス」シリーズだ。男女が絡んでいる横で、あれこれとムーディな語りを入れるのが代々木流。普通なら、どう考えても「うぜえ」のだが、なぜかその語りによって、女優さんが盛り上がっていくのである。男女の営みから精神の奥深くにある「何か」を引き出す技術は、代々木監督独自の世界観だった。監督には、快楽の奥義を探った「プラトニックアニマル」という名著もある。
そんな代々木監督のドキュメンタリー映画が公開されるという。その名も「YOYOCHU SEXと代々木忠の世界」。ナレーションは田口トモロヲ。「プロジェクトX」っぽくエロワールドを語るのだろうか。これはぜひ、見てみたいなあ。
...と、ここまで書いて、どんなに真面目に書いても、結局、「若い頃、AVをよく見てたって話」になってんじゃないかと不安になったりもする。いやそうなんだけどもね。

・Z課資料作成。
・M大の就活サークルからインタビューを受ける。大氷河期な今、大変そうだ。頑張れ。

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