2010年6月アーカイブ

奇界遺産/佐藤健寿(写真集)

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珍妙な写真集を発見。「奇界遺産」。

表紙の写真に代表されるような「妙〜な建造物」のほか、「脳内シナプスが不都合を犯している(としか思えない)文化」などを世界中から集めている。軽い気持ちで手に取ったら、ずるずるとそのワンダーなワールドへ引き込まれてしまった。洞窟のなかにある村、ありえない絶壁に並ぶ街、村中の至るところに男根が装飾され祭られている村、わけわからん仏像(目から腕が生えていてその手のひらに目 w)に囲まれた寺院...などなど。

ページをめくればめくるほど、「絶望」と紙一重の「陶酔」感に襲われていく。それは「人間って変」という事実の再確認だ。ぼくの「普通」は、Aさんにとっての「変」であり、その逆もまた然りなのである。お互いに「あいつ変!」と思いながら、なんとか慣習やら道徳やら法律やらという縛りのなかで、共同生活をしているのが人間なんだな。

最初から「みんな変!」だと思って期待しなければ、多少の価値観の違いも許容できていくのかもしれない。> いろいろとトラブルを抱えているらしいオレ

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[memo]
・予算資料。概算で。補正で要求するという話も。23:00。
・広い講堂で一人で食べる弁当はちと寂しい。

復興対策本部

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本日より復興対策本部に詰めることになった。

本部という名称だが、固定的な組織ではなく、オール県庁のプロジェクトチームであり、短期間で復興への道筋を組み立てるのが主なミッションである。

さまざまな部局と連携しながら、ひとつひとつの課題を整理し、方向性を見極め、大きな流れへと練り上げていく作業である。そのために重要なことは、まずは「チーム」であることかな、と思ったりする。いくら個々人の能力が高くても、総合力がなければ勝負には勝てない。

サッカーのフランス代表みたいになるわけにはいかない...などと思いつつ、さてこれからパラグアイ戦。

[memo]
・定時の会でおおまかな方向性の確認。予算積算など。
・KP社プレゼン。
・他チームとの意見交換。情報収集。22:00。

小暮写眞館/宮部みゆき

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講談社創業100周年記念出版 書き下ろし100冊。
物語のすべてが詰まった700ページの宝箱。
あなたは思い出す。どれほど小説を求めていたか。

...厚みが45mmほどもある分厚い単行本の帯には、そういう力強い惹句が踊る。まあ、そういうことなのだ。宮部みゆきの作品というのは。もう「名作」であることが前提であるのだな。ほとんど裏切られることがない希代の高打率作家なのだ。

だから、宮部作品に対する期待感はものすごく高くなる。ぼくも最初に読んだのが「火車」だっただけに、ずーっとあの衝撃への期待感がある。普通の小説を読むのとでは、ハードルが何段階もあがってしまうのだ。たとえば、野球観戦をするのに、バッターボックスにイチローが立っているようなものだ。彼はスーパースターなんだから、普通のヒットじゃない筈(ヒットは打って当たり前)。

ただ、よくよく思い返してみると、ここのところ、小説そのものを敬遠していたこともあって、かなり久しぶりの宮部作品であった(たぶん「ブレイブストーリー」以来)。やはりこの惹句に釣られたんだな。

さて、本作は、4部構成で、大きく4つのエピソードから構成されている。1部を読んだとき「あれ?」と思った。宮部みゆき、衰えたり。この程度の「物語」しか紡げなくなってしまったのだろうか。ちょっとご都合主義っぽい展開も気になったし、登場人物の行動もピンとこない。あれーーー???

...と思ったのは、1部だけだった。2部以降、その不安・不満はどんどん期待感へ変わっていき、4部となればもう...。ああ。さすがだ宮部みゆき。すごいよ。読者が何を期待し、どうやれば魂が揺さぶられるか熟知している。手練手管。そしてまさか装丁にまで大きな仕掛けがあるとは。

そんなこんなで感動にうち震えつつ読了したものの、そこはやはり宮部みゆきだもの。もう少し何かがあってもよかったんではないか、というムチャクチャな欲求不満も感じた。たとえば、それはイチローが第2回WBCの決勝・韓国戦で見せたような、「これぞスーパースター」的タイムリーヒットを、通常のペナントレースで求めるようなものなのかもしれないが。

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[memo]
・本日付で復興対策本部も兼務。PT。頑張るべ。
・ネタ出し。
・「おーい!竜馬/武田鉄矢・小山ゆう」19-23 ★★★。少年向け漫画だからやむを得ないのだろうが、創作部分の話が子どもっぽいのが最後まで慣れず。とはいえ、NHK「龍馬伝」がまどろっこしくて、かといって「竜馬がゆく」を読み直すのも面倒な中、龍馬周辺史をおさらいするにはいい教材だった。小山ゆうの描く竜馬の顔は嫌いじゃない。

太陽のメロディー

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コブクロの小渕健太郎。

宮崎市出身で、宮崎への熱い想いがある(...と、あちこちで語っている)のに、ちっとも、宮崎のことを歌ってくれなかった。

サザンオールスターズの桑田佳祐を見よ。生まれ育った茅ヶ崎エリアのことを、何度も何度も曲に取り上げ、サザンファンの聖地にした。ファンならずとも、烏帽子岩を見りゃ「エボシ〜い〜わがちょおくに見える〜」と歌いたくなるもの。ぼくなんぞ「清月」のサンドイッチを何度食べたか(つか親友Sに無理矢理連れていかされたw)。

つか、サザンといえば、メンバーに宮崎出身者が2人もいたこともあって、宮崎弁の歌まであるほどだ(GORILLA)。

それに引き換え、小渕君。大人気グループの作詞・作曲担当でありながら、ちっとも宮崎のことを歌ってくれなかった。母を思って作ったという「」級の名曲を、宮崎を思って作ってくれよ...と思っていた宮崎県民は僕だけではないだろう。

それが、思わぬカタチで実現した。本日からiTunes等で配信が開始された「太陽のメロディー」である。今井美樹×小渕健太郎。with 布袋寅泰+黒田俊介。

コレのどこが宮崎の歌? 文字面を眺めると、「宮崎」という言葉はもちろん、「川南」とも「口蹄疫」とも「子豚」とも「忠富士」とも出てこない。なにやら漠然とした、茫洋としたイメージの歌詞だ。

でも、今。この、今。

この歌を聴いた宮崎県民には、梅雨の雨雲がさーっと晴れて、スカッとした宮崎の青空が広がるのを感じるハズだ。そして、ちょっと紫外線がキツメに設定された宮崎の太陽がサンサンと明るく照りつけるのを。

今井×小渕の歌が素晴らしい。故郷を思いながら、笑顔で歌っている表情が目に浮かぶ。そして、それを温かく見守る布袋ギター&黒田コーラス。たった4人で宮崎を取り囲む大きな世界観を描いている。繰り返し聴いていくうちに、じわーっと効いてくる。そういう歌だ。

かつて村上春樹が新しい国歌に「上を向いて歩こう」を提唱したことがあった。この曲は、新しい宮崎県民歌になるな。小渕さん(急にさん付け)、今井さん、布袋さん、黒田さん。素敵な曲をありがとう。みなさま。是非、お買い求めを。

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♪太陽のメロディー

笑おう 笑おうとするのに涙が出るのは 
あなたの優しさを 思い出すから

歌おう 歌おうとするのに涙が出るのは 
あなたが悲しみをこらえて 笑っているから

一人に一つ配られた 希望という名の傘は 
小さくて折れやすくても この空に集めれば
どんな雨にも負けないと この街いっぱいに降り注ぐ 
陽のメロディー

沈む夕暮れが 遠く 山並みに消えて
静かな夜に 大地が眠る

星を見上げれば 心に祈りが溢れる
やがて訪れる 朝の光を待ちながら
どんな雨にも負けないと この街いっぱいに降り注ぐ
太陽のメロディー

風は 全て知っているから 
どんな言葉より暖かく 包んでくれるから
みんなこの街が好きだから 
大空いっぱいに溢れてる

太陽のメロディー

明日へのメロディー

[memo]
・久々に晴。布団を干したり、洗濯したり。
・「東京の副知事になってみたら/猪瀬直樹(小学館101新書)」★★★。東京都の副知事ってこういう仕事なんだなあ。へぇ〜。
・TSUTAYA。ドラッグ11。FOODALY(野菜たくさん)。
・ランチは、ソーメン。めちゃめちゃ旨い(という季節)
・家族みんなで読書。ぼく以外は全員漫画。
・RUN 12km。1'17。あっつい。
・「龍馬伝」26
・「小暮写眞館/宮部みゆき(講談社)」★★★★。宮部みゆきの採点基準はどうしても厳しくなる。期待度が高いだけに。
ここのところ、コミックヒーロー物(特にシリーズ作)を集中的に見ている。結構見逃しているものがあるのね。アメリカの二大コミック誌のうち、DCコミック系(スーパーマン、バットマン)のシリーズはほとんど見ているのに、マーベル系はスパイダーマンだけはおさえているけど、Xメン、ファンタスティック・フォー、ハルクは、ほぼ未見。

...というわけで、先週の「ヘルボーイ」シリーズ(二大コミックではないけど)に続いて、今週は「ハルク」を続けてみたのだ。

 「ハルク(2003)」アン・リー監督。
 「インクレディブル・ハルク(2008)」ルイ・レテリエ監督作。

同じ原作で、こうも印象が違うのか...という作品。前者はヒーローの人間ドラマを描こうとしてグダグダになっており、後者は純粋にヒーローものに徹して成功していると思う。

まあ、5年の差があって、CGの技術が格段にあがったのは影響として大きい。前者では、ハルクのシーン(特にアクションパート)がものすごく画面から浮いていて、テレビの画面で見てても辛いほど。一昔前のクレイアニメーションでも見ているようだ(あれはあれで味わいがあるのだが)。後者でも、まだまだ違和感は消えきらないが、相当レベルは高い。

前者ではニック・ノルティが気を吐いているぐらいで、人間ドラマとしても中途半端。後者では、何より主役のエドワード・ノートンが素晴らしい。ヒーロー物はヒーローが輝いていないと。芸達者なティム・ロスや、ウィリアム・ハートを喰っている。

まあ、「ハルク」というのはヒーローというより怪物。物語としては悲劇に走りがち(前者がその罠にはまっている)。そこを怪物に留めず、ポジティブにヒーローとして描き直そうとした点が後者の面白い点だ。心拍数を使った小さなギャクも効いてくる。うむ。もう1作ぐらい見たいぞハルク。

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[memo]
・何もしたくない日。
・Softbank...またも異常なしとのこと。むー。
・ハナの音楽教室。
・ランチ「丸亀製麺」。
・午後はだらだら昼寝。
・「ちりとてちん」67-72。
・「インクレディブル・ハルク」★★★★。

防疫作業(清掃・消毒)

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土砂降りの雨の中の防疫作業。

昨日、最後の殺処分が終った牧場での清掃・消毒作業だった。堆肥が残った牛舎を角スコップですくい、こさぎ、通路中央にためて、一気にショベルカーで集める。そして石灰の散布。堆肥の山(大きな家2軒分くらい)にのぼって石灰をまいているとき、ずぼっとハマって抜け出すのが大変だった。堆肥のなかには、ハエ、コバエ、ダンゴムシ、ミミズ、ムカデ、ゲジゲジ、ハサミムシなど昆虫の巣でもある。

暑いわ、蒸すわ、肉体的・精神的重労働だわ。いやほんとに疲れた。

[memo]
・友人の誕生日を心の中で祝う。つか、メールするの忘れた。
・7:00-18:00。
・日本vsデンマーク戦を録画で。なるほど、反省点多数の内容。特に大久保。
・「ハルク」★★。昨日の夜、最後の方で寝てしまい再見。いまひとつ。

ハルク > 日本vsデンマーク戦

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今日は、みんな早寝して、明日の日本戦に備えるのだろう。

でも、ぼくはこれからアン・リー監督の「ハルク」を見るから夜更かしするのだ(というほど遅くはならないが)。当然、日本戦はニュースでチェックすることに。レンタル返却日が近づくとそういう優先順位になるワタシ。

[memo]
・企画書づくり。航空消防隊設置規定の問い合わせ。産官学の相談。新体制?

これからのヒント

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東京から写真家のH氏が、来県した。あるワークショップの打合せとのこと。

全然仕事とは関係なく、M女史の計らいで会食することになった。Twitterでお互いのつぶやきをフォローしていたこともあって、初対面ながら、いきなり打ち解けた。10歳近い年齢差も感じず、お互いのプライベートな話題もどんどんオープンに(笑) 楽しい人だ。なぜだか「TENGA」の話題まで飛び出してH氏から「試してみてよ」と。試してみます。

そんなバカ話をするなかで、なんとなくぼくが描いていた「復興イメージ」を説明してみたところ、同意を頂いた上、ヒントとなる意見をいろいろと頂いた。ほほう。それならチャレンジする意味があるかも。具体的に検討してみよう。

*ちなみに、H氏は広告業界でも活躍されている方で、ぼくが強烈に覚えているのは「藤原紀香のハイキック(J-phone)」。これが一発撮りだというから凄いな。紀香も。H氏も。

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[memo]
・福岡J社来訪。現状報告と「そのうち飲みましょう」という話。企画書づくり。S社支店長会議の挨拶文案。
・「助八」。

母なる証明

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「母なる証明」。ポン・ジュノ監督作品。

これは「解釈」によって随分評価が違ってしまう作品だと思う。特にラストにおけるウォン・ビンの台詞をどっちでとるのか。キム・ヘジャの最後の行為の意味は。

ツッコミどころは満載。警察の捜査とかね。でも、そういう些事末節をねじ伏せる力強い物語である。出演者の確かな演技もそれを支えている。まあとにかく、ひとつひとつのシーン、台詞にちゃんと意味があって、丁寧に物語をつくりこんでいる。風景の撮り方、編集もすごく気を配っている。いやあ、ポン・ジュノすげえ。映画館で見ておくべきだった。

ネタバレなしでは、ほとんど何も語れない...というのが難といえば難(笑)

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[memo]
・H21のレポート作成を粛々と。
・「3月のライオン/羽海野チカ」1-3
・「母なる証明」★★★★★。

死んではいかん

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1つ年上のT先輩が、亡くなった。心筋梗塞。突然のことで、誰も予期できなかった死である。

この数年、仕事上でのやり取りがいろいろあって、いつも際どい(キツイ)冗談を言いあっていた。そのTさんの突然の不在。何の予兆もなく、もちろん、家族や友人に心の準備を与える間もなく、いなくなってしまった。丸一日たった今も、その事実を受け入れられない。

これはね、いかんです。人には死んでいいときといけないときがある。死んではいかん。死んではいかんかったのに。Tさん。

[memo]
・朝いちでショックなニュース。
・なんとなく仕事が手に付かない。S社訪問。ありがたいご提案。
・お通夜。
・「ままや」「スプートニク」

ケータツのワールドカップ

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4月から少年サッカーに入った割に、プロの試合にとんと興味を示さなかったケータツ。キングカズも、中田も、俊輔も知らず、知っているサッカー選手を聞いてみると、「ええっと、メッシ?」だと。まあ、一人だけでも知っていたからいっか。

両親(ぼくら夫婦)ともに、スポーツ観戦...という趣味がないので、しょうがないのかもしれない。試合中継を見ることはほとんどない。あくまで「ニュース」のなかでしか、イチローも、本田も、宮里藍も知らないのだから、観戦の面白さというのを知りようがないのであろう。一般的な親でなくて、すまんな。

とはいえ、さすがに「ワールドカップ」ぐらいは見せた方がよかろうと、日本戦を一緒に観戦したところ、その面白さに目覚めたようで、いろんな試合を録画して見ているようだ。次元が違い過ぎるとはいえ、頂点の技を見ることは素敵なことだ。

だが、ちょっとうるさすぎるのな。ワンプレイごとに「ああ、惜しい!」「なんだよー!」「くっそー!」...そんなところまで親のマネをせんでよろし。

[memo]
・朝から大雨。TSUTAYA。Softbank(家人の携帯2度目)。
・カリーノにて「がんばろう宮崎プロジェクト展」。
・ランチ「bistro ADEN」
・「龍馬伝」23-25。

スカイクロラ

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「スカイクロラ」。随分前にテレビ(BS?)で放映されていたのを録画しっぱなしにしていて、ようやく見た。押井守監督作品。

ぼくは押井監督のファンではない。原作の森博嗣にしても、小説・エッセイを数冊読んだだけだ。でも、ずっと気になる映画ではあった。なんだかとってもサブカル的な「マニア心」をくすぐる世界観がありそうなのだ。単行本自体、とてもキレイな空の写真のシリーズで目立っていたし(装丁だけで買うに値する出来。なんで買わなかったかな)。

で。映画を見てみたら、これは一種の「エヴァンゲリオン」なんだと思った。特異ではあるけれど、普遍的なテーマも含む世界観をポンっと提示し、ざっくりとしたストーリーらしきものを提供するけれど、たくさんの「隙」をあえて残し、さまざまな「解釈」を楽しむ作品なのだ。

押井監督の独特の「絵」が、「隙」のある世界観をうまく表現している。物や風景は、とことんリアルなものに少し暗めのボカシを入れて、やわらかく仕上げ、そこに平面な人物の絵を被せる。カメラ(目線)が派手に移動するアクションシーンですら、どこか躍動しない(させない)冷めた映像となる。操縦士の息遣いだけで高まる緊張感を表すなど、演出が冴えている。

「エヴァ」同様、これってハマったら、たまらないだろう。ああだこうだ言いたくなりそう。ただ、言い方が正しくないのかもしれないけど、これは「少年少女」向けの作品なんだろうと思う。大人として解釈を楽しむには、「隙」というより「ツッコミどころ」に感じてしまう。原作→映画の順だと違う感想を持つのかもしれないけれど。

いずれにしても、菊池凛子の声は、絵にあまりあってないかな。加瀬亮はよかった。

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[memo]
・眠れず1:30頃に起き出して「スカイクロラ」★★★。
・朝から大雨。TSUTAYA。Softbank(家人の携帯2度目)。
・カリーノにて「がんばろう宮崎プロジェクト展」。
・ランチ「bistro ADEN」
・「龍馬伝」23-25。

伊藤計劃

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先日、本屋ですごい帯をみつけた。

 私には、3回生まれ変わっても こんなにすごいものは書けない/宮部みゆき

たぶん、ぼくが今まで見た中で、もっとも強烈な惹句である。あの宮部みゆきにそこまで言わしめる作品が「虐殺器官/伊藤計劃」である。

実は2007年6月に単行本として発売され、当初から宮部みゆきの同じコメントが載っていたらしい。全然知らなかった。文庫化されて、しかもいきつけの書店にミニコーナーがあって初めて知ることができた。うーん。毎月「本の雑誌」を買っていて、どこを読んでいたんだか...。ありがとう蔦屋書店。

まるで翻訳もののSFを読んでいるかのような感覚、というと失礼か。物語のスケールは大きく、ストーリー運びは繊細で、歴史・哲学・言語といったアカデミックな話から、サブカルチャーまで幅広く取り入れている上、ミステリーとしても上質の展開をみせる。しかも、まさかの長編第1作。日本のSF界に、こんな凄い作家がいたとは...。

残念なことに、作者は、昨年3月に34歳の若さで亡くなっている。残された長編はこの「虐殺器官」を含め、わずかに3冊。なんてこと。いや、肺癌を患いつつも、わずか3年あまりの間に、3冊も(!)残してくれたと考えよう。心して読むことにしよう。

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[memo]
・土日とも仕事の予定が急遽キャンセル。
・子供らは義妹宅へ。家人は仕事へ(育休中なのに)
・「虐殺器官/伊藤計劃(ハヤカワ文庫)」★★★★★。
・Run 12km。久々なので疲労困ぱい。
・義妹も来訪して「日本×オランダ戦」惜しい。あの1点...。

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[memo]
・ロゴの件打合せ、D委員会来訪。
・「ちりとてちん」61-66

職場で「拡散」

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今日、首から下げている名札のデザインを作成した。この沈滞したムードを払拭するため、社章とは別に「がんばろう宮崎!」という文字を入れこんだのだ。先輩がベースデザインをつくっていて、後輩がサンプル案までつくってくれていた(エクセルで w)。ぼくがそれに民家の方たちが展開しているいくつかのロゴを組み合わせ、配色・配置を修正し、全部で10パターンつくった。

これを同年代の同僚らに配布したところ、たくさんの賛同者が現れ、半日もしないうちに、随分と「拡散」していった模様。あえて幹部には配布せず、若い世代の「拡散力」に訴え、また誰でも簡単にアレンジできるエクセル(w)でつくったのが功を奏したのかもしれない。各セクションで「そうだよな、がんばろう宮崎だよな」と盛り上がった様子だ。良かった。

ただ、サンプルとして自分の写真を入れていたのがマズかったらしい。(主に女子から)「顔が怖いです」「デザインはいいのに...」「そこだけ頑張れてません」とか散々なメッセージが。君らが反応するのは、そこか。

[memo]
・名札案件、FM案件、生キャラメル割引など。

防疫作業(早出・資材配達)

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今日は早出班。6:30に市内を出発し、新富本部へ。7:00から稼働開始。

現場に必要な資材をトラックに積んで、現場へ配達する。本部と現場のピストン輸送。その都度、2トントラック一杯分の資材の積み下ろしがあるので、結構な肉体作業である。密封に使う業務用のビニール(通常はビニールハウス等に使用するもの)などは死ぬほど重い。また腰を悪くしそうだ。

防疫のため、配達に行くときは、作業つなぎの上から防護服を着ることになっている。これが暑い。しかも今日は梅雨の谷間のド快晴。下からは湿気、上からは太陽。そしてこのトラックは、冷房が全然効かないときている。もう汗だらっだらである。それでも、この移動時間は至福だった。運転は別のスタッフが担当してくれたので、片道20〜30分の間、助手席でゆっくりできたのだった。

配達に行くたび、航空自衛隊新田原飛行場の脇を通った。ここは日本最強の飛行教導隊が配備されている。日本の主力戦闘機であるF15・イーグルが、訓練のため、ものすごい爆音をたてて次々に飛び立っていく。かつて仕事で第5航空団に何度か通って来たことを思い出す。

男子的には「かっちょえー」以外の何ものでもないイーグルの機影を見あげながら、普天間とか、口蹄疫とか、いろいろな思いにふけった一日だった。

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[memo]
・6:30-19:00
・ハーバード白熱授業(第8回)

長い足

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職場の後輩女子(元ミス宮崎)から、「先輩って、すごく足が長いんですね」と言われた。そうそう。ここのところまた成長期がやってきて、特に膝から下のあたりがぐーんと伸びてきたんだよ、よく気がついたね...ということではもちろんなく、先日、買ったクールビス用のパンツが足を長く見せてくれたらしい。

UNIQLOのドライストレッチパンツ。しかも特売品(¥1,990)で「素敵」と言われるのは、なかなか愉快な気分だ。家人の出産・育休に伴う緊縮財政が、まさかこんなカタチで功を奏するとは思わなかったな。

ガジェットやら本やら食やらの予算が削れない性分なので、真っ先に削るのが「オシャレ」。せめてアウターは、いろんなブランドのものを...と思ってきたものの、UNIQLOの品質が相当良くなってきている現状を見るにつけ(そしてもちろんリーズナブル)、全身UNIQLOになる日も、そう遠くない気がしてきた。足も長く見えるしな(相当嬉しかったらしい)

[memo]
・旅行命令整理、ロゴ問題、コンペ審査内容。
・「ダダ漏れ民主主義/日垣隆(講談社)」★★★★。エッセイをまとめたという「とっちらかり」感はあるものの、内容は非常に合点がいくことばかり。リテラシー格差というのは、職場でものすごく感じることだ。学び(使い)続けなければな。

極楽おいしい二泊三日/さとなお

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帰宅したら、文藝春秋から本が届いていた。「こないだ本を注文したのは、Amazonじゃなかったっけ?」と寝ぼけたことを思いながら開封してみたら、師匠からの献本だった。新刊「極楽おいしい二泊三日」。著者からの献本って、滅多にあることではないし、しかも師匠からということで感激!

この本はまずもって企画が素晴らしい。2泊3日の旅行をすると、昼夜朝昼夜朝昼と7食のチャンスがある!...という発想自体が、長年「食べることを核とした旅」を重ねてきた人にしか出来ないものだ。

旅における「食」の位置づけは、近年ますます重要案件化している感があるが、「讃岐うどん巡り」の頃から一貫してその普及に尽力?してきたさとなお師匠の功績が大きいと思う。「極楽おいしい2泊3日」というのは、ある意味、師匠の「食」に対する考え方の集大成なのだ。今となっては「ニューヨーク3泊4日」というプランを立てて貰い(日付を見たら、2004年!)、実際に行ったというのは、結構な自慢かも(笑)。

とか、思いつつ、さっそく読んでみる。雑誌に連載されていたときに、ほとんど読んでいたのだけれど(それも立ち読みで w)、内容がすごく充実しているのに驚いた。加筆というレベルではない。量、内容ともに、フルモデルチェンジしたレベル。より一層「紀行文」「食エッセイ」を兼ねた楽しみ方ができるようになっている。もちろん、実用書としてのデータも充実。ああ。この本片手に、このまま旅に出たい。

それと、連載時には気がつかなかったが、写真も味わい深いのだ。辰巳芳子の「味覚日常」に出てきそうな、対象に寄りすぎない俯瞰写真がほとんど。シズル感バリバリの写真一発で「うわ〜うまそ〜」というものではなく、あくまで文章がメインで、想像力の補助的資料としてしみじみと愛でる構成なのである。編集者もGJ。

そんなわけで、ため息をつきつつ読んでいて、ふと、なにげに先の方をパラパラとめくり、「おしまいに」のページを開いて「!」。そこにまさかのドッキリが仕掛けてあった。なんと協力者への謝辞のなかに、ぼくの名前が並んでいたのだ。えーっ。なんか協力したっけ? 

そうだ。塩釜で一緒に美味しいご飯を頂いたんだった。あ、牛タン屋情報は提供したかも...。あとはええと...。いずれにしても、このそうそうたる協力者に名前が連なるのは、面映ゆいし、恐縮デス。申し訳ない。でもここは素直に(嬉)。長年、勝手に「自称・弟子」を名乗り続けて良かった...と思った夜だった。

*注)今回「宮崎編」が掲載されなかったので、ぜひこの本が売れに売れて「2」が発行されることを期待してベタ褒めしている...わけではありません。

[memo]
・名刺タグ、FM社来訪打合せ、DK社打合せ。
・「ヘルボーイ2・ゴールデンアーミー」★★★★。キャラクターが魅力的過ぎ。
NHK教育「schola」がすごく面白いのである。坂本龍一を講師に、専門家による鼎談、歴史の紹介映像、ワークショップ、ライブの4つのパートで「音楽のお勉強」をするという内容。5月になってこの番組の存在を知り、録画をして欠かさず見ている。

漠然と理解していた音楽用語(たとえばシンコペーション)なども、図解で詳しく説明してくれるのも嬉しいし、音楽の歴史をシンプルかつ丁寧に俯瞰してくれるので、頭の中がスッキリ整理される感じ。まさに「音楽の学校」である。

先月の「JAZZ」編は、中学生とのワークショップが抜群に面白かった。ジャズの起源からスイング、モード、そしてフリーに至る過程を、実際に演奏しながら体験するというのは、一視聴者でありながら、まるで参加者でもあるかのように実感することができた。こんな授業受けたら、音楽家になりたくなるよなあ。

今月は「ドラム&ベース」がテーマ。鼎談は、ピーターバラカンに加えて、細野晴臣と高橋幸宏が登場。ライブはもちろんYellow Magic Orchestra(!) さりげなくギターに小山田圭吾がいたり。なんと贅沢なんだろう。さすが国営放送。底力。

サイトを見たら、教本も出ているのだな。さっそくテレビ版の復習のつもりで、「JAZZ編
」「ドラム&ベース編」を購入してみた。楽しみ。

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[memo]
・風呂場の掃除。クローゼットの整理。
・見逃している録画ものを。「スコラ」(8)〜(11)。「龍馬伝」(20)〜(22)。
・「ヘルボーイ」★★★★。

アウトレイジ

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「アウトレイジ」。公開初日にレイトショーで。「全員悪人」という惹句がたまらんなあ。

男子っつーのは、多かれ少なかれアウトローに憧れるところがあって、理性としては極道が大嫌いでも、感情としては共感する部分があったりする。ぼくも普段はとってもピースフルな人間だけれど、暴力の衝動というのは時にムラムラとわき起こるものである(もちろん、実行はしない)。

この映画は、そういう暴力への衝動を抑制するための理性のリミッターが切れた(つか、そもそもないような)男達の物語である。しびれるようなシーンがいくつも。「OUTRAGE」という字幕が出る瞬間とか。中野英雄との対峙シーンとか。加瀬亮の英語とか。

とにかく出演者全員が素晴らしい。そして、ほぼ全員がキレる(笑)。睨む、怒鳴る、殴る、蹴る、刺す、撃つ...というキレ方のオンパレード。まるで大人数のバンドで、各メンバーが「オレの演奏はどうよ!」とソロを取っているかのよう。実は、無表情や(笑)といったキレ方が、一番怖かったりする...

鈴木慶一の抑制のきいた音楽、監督自身によるダレることのない編集も素晴らしい。

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[memo]
・小児科(水ぼうそう)、ピアノ教室。ケータツの水泳用耳栓。UNIQLOにてクールビズパンツ、タオル、靴下。
・ランチ「モス」。ラー油バーガー。
・「カリーノ」。「TSUTAYA」。
・夕食を食べながら「ちりとてちん」55-60。
・「アウトレイジ」★★★★
友人であるT女史・T夫妻から「アイアンマン2」に誘われた。でも、ぼくは別に見たい映画があったので丁重にお断りした。全員悪人という「アウトレイジ」、もしくはCM界の大御所・大貫卓也が監修したという「フラワーズ」...のいずれか。

晩ご飯のビールを我慢して、いよいよレイトショーに出かけるかというときになって、ちょうどバラエティ番組に出ていた北野武が「明日から公開」と発言。ようやく公開日を一日間違えていたことに気がついたのだった。大ショック。

というわけで、やむなく?「アイアンマン2」にお付き合いしてきた。まあ、普通にエンターテイメントとして面白かった。「1」のときほどの新鮮味はないにしろ(当たり前)、ミッキーロークは味わい深い役だし、携帯型のアイアンマンスーツケースからの着用なんて、結構わくわくした。

映画のなかで、サミュエル・L・ジャクソンや、スカーレット・ヨハンソンの役どころがどうにも中途半端だなあと思っていたら、2008年公開の「インクレディブル・ハルク」、現在製作中の「ソー」「キャプテン・アメリカ」と世界観を共有しつつ、これらのヒーローが終結する「アベンジャーズ」へと繋げるプロジェクトがあるらしい。ラストのあれは、「ソー」のあれらしいし。

なるほどねえ。アメリカンコミック版の「ウルトラ大決戦」ってことか(たぶん違う)。

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[memo]
・代休。家人は産休突入。晴天。
・掃除、洗濯。気持ちよい。風呂釜のフタをおじさんが。
・家人が学校やらピアニカの購入に出ている間に、ソフトバンクショップで家人の携帯を修理に。
・「おーい!竜馬」7-10。
・「プール」★★。小林聡美を活かせてないなあ。役どころとして悪くない設定なのに、台詞が響いてこないのだ。説明し過ぎ。「かもめ食堂」>「めがね」>「プール」と、加速度的に良さがなくなっていってる。ゆるい空気感(場所)があればいい、というものではない。せめて"現地"の出演者がもう少しいないと。もたいまさこか、加瀬亮の役を現地の人にするとか。そもそも何して生活してんだ、というところもなあ。もったいないな。
・「アイアンマン2」(シネマ1)★★★。

防疫作業(搬送車両の消毒)

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今日は、4回目の防疫作業。新富町本部から143例目の牧場へ。

半径10km圏内では全頭殺処分となったことから、圏内での牛・豚の移動が可能となった(もちろん最低限ではある)。今日は、牧場内で牛を殺処分し、トラックに乗せて共同埋設場へ運び出す作業。目の前で次々に殺処分される牛たち。首筋への注射だが、痛みを感じないようで、大人しく打たれている。そして1分ほどで静かに(眠るように)倒れていく。

ぼくの担当は、殺処分された牛がトラックの荷台に積まれてくるのを、消毒し、シートで保護していく作業。シートを被せるとき、どうしても牛に乗って作業しないといけない。その都度、声にだして「ごめんね」と言いながら、肩や背中に乗ってシートで覆っていく。約250頭を搬出。トラックは延べ15往復ぐらいしただろうか。天候が良かったので、そこまで重労働ではないものの、牛の死体に直接触れるので、気持ち的な疲労が大きい。

いろいろ「貴重なご意見」を述べる人たちには、一度だけでも体験して欲しいと思う。ホントに。

[memo]
・7時集合。20時解散。
・今日も家人の帰りは遅く、夕ご飯は今日も中食。「ほっともっと」のお弁当。

宅配ビザ、という贅沢

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サッカー教室から帰ってきたケータツと同じ頃に帰宅。夜の遅い宮崎でも、外はすっかり真っ暗だ。とりあえず二人でシャワー。家人はまだ帰らない。今日は考え事が多くて、気持ちが疲れてる。これからご飯たいて晩飯つくるのめんどいなあ。シャワーも浴びたから外に食べに行くのもなあ。

...というわけで本日は、宅配ピザの日。

宅配ピザというのは、「微妙に贅沢」な食べ物である。家族4人だと、Lサイズは必要。サイドメニューも頼むと、1人1,000円を超える。同じ「中食」でも、弁当なら、1人400〜500円程度だから倍以上の値段だ。

でも、自宅まで持ってきてくれる手間、ピザという(ちょっとだけ)非日常感、家族で囲んで食べる楽しみを考えると、「たまにはいっか!」と思えてしまうぐらいの価格差でもある。年に数度の「微妙な贅沢」。

まあ、飲み会1回休んだと思えばいいじゃん...と自分に言い訳しているこの感覚こそが、The・庶民。

[memo]
・Tシャツ案件で副社長協議。FM社のフェア案件。寄付金の処理方法など。

ルパン三世のテーマ '78,'79,'80

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昨日は「STAR WARS」ファンのドラマ「ファンボーイズ」を見たのだが、このファン心理っつーのは困ったもので、一度ディープに人や作品に思い入れができてしまうと、現在の状況やらシリーズ作品の善し悪しはあまり関係なく「是」となってしまう。

この「無条件降伏」的な作品というのは、えてしてティーンエイジの頃にDNAレベルに植え付けられてしまうのではないかと思う。もう十分「大人」なのに、その「好き!」には抗えない。たとえば、ぼくにとってのそれは「STAR WARS」であり「サザンオールスターズ」であり「小泉今日子」であり「江口寿史」なのである。

「ルパン三世」もそのひとつ。当時は、モンキー・パンチの原作漫画も揃え、アニメも欠かさず見ていた。ルパンの顔はソラで書ける。クレバーで万能で、エロ、というキャラクターも良かった。だから、テーマソングを集めたCDなんてーのも持っていたりする。

久々に引っ張り出して、出勤途中の車の中で大音量で聞いたらこれがまたイイのだな。デボキシリボ核酸が喜ぶ喜ぶ。テンションが変な感じであがっていく。ぼくがリアルタイムで見ていたのは、第2シリーズの時。音楽がすごく充実していて、たった3年の間でテーマソングが4バージョンもある。

'78 ...鉄板アレンジ。ギターフレーズで太陽にほえろを思い出す。
'79 ...シンセ&シンセドラムのアレンジが少し歌謡曲っぽい下世話さを醸す。
'80 ...ビッグバンド風。OP映像もかっちょよかった。このバージョンが一番好き。

もうひとつ、'78のあとにボーカルバージョンがある。当時、何も考えずにEPレコードを買ったら、このバージョンで、ひどくガッカリした覚えがある。テーマソングに歌詞はいらねえ。...というようなどうでもいいコダワリも、すべてDNAのせいなのね。

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[memo]
・Tシャツ難航。復興スケジュール。M氏と密談。
・ランチ「jan」。虹、蘭、黒、橙、三、鮭、白。
・案の定、ハナは水ぼうそう。熱はひいたけど、全身にくまなく発疹が出たとか。痛いらしい。出校停止の巻。ジジババんちに木曜日まで。

ウィルスに犯された娘

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昼前頃、ケータイに娘の担任から電話。
「37.6℃の熱があります」

昼休みに職場を抜けて学校に行ってみると、布団のなかでグッスリ寝ていた。
「クラスメイトに、水ぼうそうの子がいるんですよ。予防接種はされました?」
「いや、たぶんしてないですね」
「まだ、赤い発疹が少しあるだけなので様子を見てください」

ジジババに頼んで迎えに来てもらい、小児科へ。確定はしないものの、疑い濃厚...とのこと。あーあ。娘までウィルスに犯されてしまった。明日も学校に行けないので、そのままジジババに連れて帰ってもらった。しばらく、甘やかされて、元気になってきなさい。

娘だけでなく父もちょっと弱り気味(メンタル的に)。そのせいか、ここ数日、「くだらねー」ものを欲する傾向がある。脳が休みたいのかも。

TSUTAYAで大プッシュ中の映画「ファンボーイズ」をDVDで見る。「STAR WARS」の強烈なファン心理の妙、カメオ出演の妙、それっぽいけど安っぽいスカイウォーカーランチの妙、そしてオタクの青春の妙。想定以上ではなかったけれど、十分に楽しかった。うーん、久々に「STAR WARS」を見たいぞ。

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[memo]
・庁内調整会議。各所への礼状など。
・クローズアップ現代「口蹄疫」
・「ファンボーイズ」★★★★。
・「人生画力対決/西原理恵子」★★★。「BAKUMAN」8。

ちりとてちん

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我が師匠が、再三にわたり熱くプッシュしていた朝の連続ドラマ「ちりとてちん」(再放送)を見ている。NHK-BS hi-vision で毎週日曜日深夜25:10〜26:40にて6話分ずつ放映。もちろん、そんな時間には起きてないので、自動録画をセットし、翌週末にまとめて見る...という流れだ。

まあ、さすが師匠がハマるだけあって、とても素晴らしいドラマである。大笑いして、ホロリと泣けて、元気が出て、ちょっぴり落語の勉強にもなる。朝の連続ドラマとして、これほど優れたドラマはなかなかないのかも。我が家のように、週末の夜、家族でゲラゲラ笑いながら一気に見るのも悪くない。来週も頑張るぞ、と元気がでる。徒然亭一門や和田家は、2010年の我が家の春〜夏を独占中である。

ああ、それなのにそれなのに。先々週、録画機のハードディスクが容量一杯になってしまい、4話分が録画できてなかった。家族全員大ショック。しかも、草若師匠が「寝床」でついに...という翌週なので、これはなんとしても見逃したくない。

ということで、ビデオ屋さんで、レンタルDVDを探すことに。いつも通っている店には置いてなかったので、市内のTSUTAYAをはしごする。本日、4軒目「カリーノ店」にてようやく発見した。しかも、日本のドラマは「あいうえお」順となっていて「ち」の棚にはなかったのに、隅っこの方に「朝の連続ドラマ」のコーナーがあって、そっちの方に並んでた。トラップかよ。

というわけで、今、見逃した4話分+先週末に録画した6話分を一気見したところ。ふー。「きよみぃ」の成長が美しいなあ。もう完全に父親目線だわ。底抜けに応援したい(遅いよ)。

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[memo]
・出張してきたRを迎えに。ケータツと。
・図書館、珈琲豆、洗濯槽洗剤、パン購入。
・ランチ「アパス」。三、虹、白、緑、珠、蛍、紅。カリーノ。
・LED電球を買いに行くも、照度が弱いので、パルックボールをチョイス。
・「くもりときどきミートボール」★★★。3Dで見たかった...。
・「ちりとてちん」45-54話。

髪結いの同級生

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高校の同級生Tが、清武町で床屋さんをしている。「ブラザー理容」。

もう、20年以上、彼にカットして貰っているのだ。ぼくの超〜絶壁頭も、白髪の量も、昔の失恋話も、全部バレバレである。バレバレ...ということは、逆に何の「飾り」もいらないということだ。素のまんまでいれるというのは、とても心地よい。

オーダーだって簡単だ。「適当に」「モテモテな感じで」「夏バージョンで」「絶壁がバレないギリギリのショートで」「キムタク風にロンゲで(←いまどきロンゲて...)」

その瞬間の気分で、「完全お任せ」のときもあれば、妙に「細かいオーダー」をするときもある。どんなムリクリなオーダーでも、なにせ20年間、毎月毎月、ぼくの頭をイジっているTであるから、「はいはーい」と気軽に受けて、ピッタリきめてくれる。昔「髪結いの亭主」という映画があったが、官能さえ期待しなければ、「髪結いの同級生」を持つというのは、かなり幸せなことだと思う。

...と思いつつ、今日は髪を切ってもらいながら、いつの間にやら爆睡。なんとなく髭を剃ってもらったことやら、髪を乾かしてもらったことを覚えているのだけれど、ほとんど寝てた。これがまた至福。髪をいじってもらうって、どうしてこうも幸福感があるんだろうな。

そういえば、Tのヨメも同級生なのである。「髪結いの同級生にして女房」。それはまた素敵な関係であることよ。

[memo]
・家人は仕事へ。残り1週間。
・洗濯したら、服に汚れが...。洗濯槽から出てきたっぽい。槽洗い。
・子どもを連れてバスで補聴器屋へ。定期検査。ピアノ。
・清武の「ロビン」でランチ。
・ブラザー理容にて。爆睡。
・TSUTAYA。
・後輩んちの棟上げ。せんぐまき。ケータツとハナ(実質的には父)で、50個近く拾う。
・ガソリン給油。Foodalyにて肉やビール。
・焼肉会。M女史、まいちゃん。スペイン話。事業話。

口蹄疫からの復興

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昨日の夜、酔っぱらった?友人から泣きながら電話がかかってきた。「怖い。このまま宮崎はどうなるのだろう」と。

報道されなければ、世の中には存在しないことになる。関東では、おそらく「口蹄疫」は過去のことになりつつあるのではないか。残念。是非、東京在住の方々は、時間を見つけて、六本木ミッドタウンに行って、現状を知って欲しい。口蹄疫は、むしろこれから未来の問題...ということがわかってもらえるかもしれない。

そんなこんなで、久々に職場内の仲間で飲んだが、徹頭徹尾「口蹄疫」の話である。
・被害者たちの現状
・各現場での壮絶な戦い
・スタッフの疲弊・怪我
・他産業への大きすぎる影響
・保証金問題
・埋設地問題
・タイムスケジュール ...などなど、話は尽きない。

えびの市が4日に移動制限区域から解除されたこと。
いまだに種牛5頭が陰性であること。
それが、宮崎県全域における明るい話題のすべてと言っても過言ではない。

殺処分の現場にも行き、「貴重なご意見」を山ほど拝聴し、本部・現場スタッフの疲弊を目のあたりにして、ぼくも随分ペシミストになっているっぽい。気を弛めないこと=ネガティブ志向になっているのかも。今週末は、「気分の切り替え」が必要だなあ。

[memo]
・ポロシャツ案件、タイムスケジュール等
・0次会「CORNER」エクストラコールド。紫、橙。
・1次会「鉄竿」尾崎牛のもつ鍋。白、紫、橙、赤、青、蘭、紅、三、蛍、黒、銀、緑。

支援チーム(最終日)

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2週間に渡った口蹄疫対策本部への支援業務。本日でぼくの役目はいったん終了。後任にバトンタッチすることになった。

口蹄疫という病気の恐ろしさを、データとして思い知らされた日々だった。デイリーのニュースリリース資料をつくりながら、「畜産とは何か」ということをいろいろと勉強させて貰った。いつでも「畜産課」で働けるぐらいに(笑)

それにしても、毎日あがってくるデータの残酷なこと。何百人もの同僚たちが慣れない防護服に身を包み、いや、最近は随分慣れたが(苦笑)、殺処分やら埋設作業やら消毒作業やらに従事して、ようやく1日5,000頭前後の牛や豚を葬っていく。その一方で、同数程度が新しい疑似患畜としてあがってくるのだ。まさに死闘。

今日時点での殺処分累計は約18万頭。
今後さらに10万頭以上の殺処分が決まっている。
がんばろう宮崎!

(自分メモ)尾崎社長の魂のツイート

@ozakibeef 昨日の鳩山総理大臣訪宮の意味 ー残り少ない総理の任期を宮崎の口蹄疫対策を国が責任を持っておこなう。と、念を押しにわざわざチャーター機を使って来てくれたのだと心から思いたい!

[memo]
・支援チーム。8:30-20:00。ロゴの件。

鳩山さんと鳩山首相

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鳩山由紀夫さん。友達としてはいい人なのかも。良家の出身とうこともあってか、優しく思いやりのある方のようだ。人の言葉によく耳を傾けるし、少なくともその場その場では誠実であろうとしているし、何より「自分なりに一生懸命であろうとした」ってことは伝わってくる。そこは認めてあげたい。ご苦労様でした。

...と書く以上、もちろん、「だがしかし」と続く。

だがしかし。鳩山「首相」、鳩山「内閣」によって「よりワースな方向」へと導かれた日本国民にとっては、この数ヶ月はとても不幸な時間だったと言わざるを得ない。もちろん「よりベターな方向」に向かっていると思っている人だっているだろうけど、圧倒的少数なんだろう、肌感覚として。

なかでも一番不幸だったのは、鳩山「首相」、鳩山「内閣」が、著しく当事者感覚が欠如してることだった。野党体質というのは、こうもヒドイものなのかと思い知った。長年「現実とのすり合わせ」を経験することなく「理想論」ばかり言い続けた人たちは、そろいもそろって問題解決能力が低いのな。つか、自分で問題解決する気がないのだ。「理想論」さえ言っておけば、まわりがどうにかしてくれると思っている。

「政治主導」というかっこいい(?)キャッチフレーズのもと、素人考えだけでどんどん突き進む怖さ。「官僚=悪者」というマスコミが喜ぶ図式で国民を煽るのは勝手だが、ほとんどの官僚は、優秀で勤勉で一生懸命に働いていることをなぜ認めない。そのマンパワーをなぜ活用しない(その点、辻元清美議員はまともかも)。

薄っぺらな彼らの「理想論」によって、現実との狭間で犠牲になるのは国民である。普天間しかり、口蹄疫しかり、郵政官営化しかり...。

日本を潰す気か。うちはこれから子どもが産まれるっちゅーに。

[memo]
・通常勤務。ロゴの活用、復活祭など。

何を信じるのか

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口蹄疫の防疫作業に従事して、つくづく「専門家ってなに?」と思うようになった。国の指針に基づき、防疫対策をやってもウィルスの拡大が止らない。結局、半径10km以内の全頭殺処分という日本の防疫史上最悪の解決策をとることになっている。

そもそも「ウィルスの消毒」という基本的な事項に関してすら、専門家によって意見が異なるというのはどういうことだ。家庭用消毒薬として有効とされる「お酢」の希釈濃度が、学者さんによって、10倍〜1000倍まで幅があるのだ。違うにもほどがある。万事この調子。いったい何を信用して、何にしたがって防疫対策をとればよいのか。

もう、こうなれば、国が断ったというFAO(国連食糧農業機関)から専門家を招聘して独自の防疫策を講じるか。...といっても、この「専門家」さんが実力があるヒトなのか、名前倒れなのかどうか、素人にはその判断すらできない(そういう意味では「医者」の世界と通じるものがある。症例をどれだけ「見た」かという数値でしか評価できない)。

民主党は沖縄から希望を奪ってしまった。が、宮崎県の生活基盤を奪うことは許さない。あの当事者(与党)という意識のないヒトたちは、どこまで「ちゃぶ台」をひっくり返せば、気が済むのだろう。金は絶対出してもらわないと困るけど、口はもう出さなくていいよ。

信じるべきは、専門家ではなく、国でもなくて、自分たちの「感覚」のような気がしてきた。

[memo]
・支援チーム 8:30-20:00。