独身生活(2日目・駿と謙)

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「ジブリ 創作のヒミツ 宮崎駿と新人監督 葛藤の400日」(NHK)を見た。「借りぐらしのアリエッティ」公開にあわせたプロモーション...にしても、ちょっとこれはヒドイ出来だったな。

若きアニメーターが、突如監督に抜擢され、ジブリの後継者として葛藤する...という基本ストーリーありきで編集されているため、米林監督の人物像に迫りきれていない。長期にわたる取材がこんな風に中途半端に作り込まれてしまっては浮かばれない気がする。広末涼子の妙な解説、いらんだろ。

ジブリの世代交代に焦点を絞り、鈴木プロデューサー視点を少し強くするか、あるいはべったりと米林監督に密着するか...。もったいない・

...とはいえ、無性に映画が見たくなり、その足で、宮崎セントラルシネマへ。レイトショーで「インセプション」を見た。

さすが、クリストファー・ノーラン監督作品。映像的にも、ストーリー展開的にも、かなり強引な力技である。テーマ自体が考えさせられるものであるし、物語の信仰も早いので、受け取る側も頭をフルに活動させていないと取り残されてしまう。その緊張感がたまらない。

見終わったあと「なぜ渡辺謙は老いていたのか」「飛行機の中でのチームの面々の表情がなぜ違うのか」「ラストシーンの意味は」といったことを考える時間が楽しかった。ある答えにたどり着くと、パズルのように全体が見えてくる。凄いな。

俳優陣も素晴らしい。ディカプリオはもちろん、「チーム」の一人一人が魅力的である。エレン・ペイジと、ジョセフ・ゴードン=レヴィットが印象的。そして、渡辺謙。実に堂々たるものだ。英語の台詞がますます自然になってきている。

あと、音楽ね。ハンス・ジマーの荘厳な音楽は、映画全体に「ちょうどいい案配の緊張感」をもたらしている。

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[memo]
・FM社ポスター、感謝祭準備、ロケハン準備。
・「ジブリ 創作のヒミツ(NHK)」★★★。
・「インセプション」★★★★★。

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