支援チーム業務がスタート。
今日から、一般の方からの電話のほとんどをうちのチームで受けることになっ た。経営支援、義援金、報道からの照会、イベント自粛、消毒、 宮崎への旅行、その他の意見や苦情...と内容は多岐に渡る( 物資提供、ボランティアは別チーム)。お問い合せのなかには、 技術的・法律的にかなり専門的な内容もある。 数日のうちに実際の照会内容をベースにしつつ、Q&Aを整備し、 なんとか「よろず相談所」としての体制を確立していきたい。
今日から、
昼間は電話が鳴りっぱなしである。初日なので、自分一人で処理できる案件も限定される。結局はまわりの専門員に尋ねなくてはならないことも多い。 そんなかなで「ああ、オレって役に立ってるなあ」と思うのが、「 貴重なご意見」を受けているときである。
たとえば「ビートなんとかのよ、部下のよ、そのまんまみたいなのを選んだおかげで、宮崎は落ちたな。選んだ県民がバ●だな」 というご意見を30分ほど拝聴するかもしれない。「 ヒゲにウィルスがくっつくから、宮崎県民は全員ヒゲを剃るべき」 だとか「口蹄疫に効く薬を開発した。買ってくれ」 といったご提案も頂くかもしれない。あくまでも「たとえば」 という話で。ありがたいことである。 専門職員はその間優先業務に集中できる。役に立つ。
夕方からは専門職員の補佐業務。資料づくり。途中、記者会見にも立ち会いつつ。今日は「ワクチン接種」「隔離した忠富士に感染」というビッグニュースがあったため、資料作成も遅れて記者会見のスタートが午前2時半。終了3時半。それからHPにデータをアップしたり、後片づけして終了は朝の5時であった。長い1日だ。
それにしても、対策本部は戦場である。国は「すべてのこと」に優先して「封じ込め」を目指す。県や地元は「農家」 を死守しなくてはいけない。そのせめぎ合い。 どちらがいいでも悪いでもない。最大公約数を探る戦いである。
そして、マスコミとの戦い。早く発表の準備をしたいのに、マスコミからの問い合わせで準備が中断するというジレンマ。未確定情報が流れ、未発表情報が漏れ、錯綜し、混乱する。その繰り返し。 知る権利と、現場作業のせめぎ合い。
もちろん、戦場は本部だけではない。現場の戦いもある。なにせ170例を越える殺処分を行っているのである。「1例」という数字には、家族があり、会社があり、 ヒトビトの生活があるのだ。重い重い「1例」が積み重なった「170例」である。それを背負っての処分である。
今日の最後の最後に厳しい現実が突きつけられた。隔離していたスーパー種牛のなかでも、超エリートだった「忠富士」の陽性反応である。ああ。世の中には、明けない夜があるのかもしれない、と、明けてきた空を見あげながら思った。
さて。また明日、じゃなくて今日か。とりあえず寝よう。
コメントする