人生の岐路

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ふと、学生の頃、ぼくの身に起きた「赤いカード事件」を思い出している。

ゼミの合宿で沖縄に行くことになって、7−8万円程度の旅費が必要なことがあった。ところが、直前になり、ぼくが振り込み〆切日を勘違いしていて、手元の現金が足りないことが発覚した。親に相談しようかどうしようか困っていたら、友人が「○井で借りればいいじゃん」と紹介してくれた。いわゆる「赤いカード」である。

バブルの頃の話である。審査も何もなく、あっさりとカードはつくられ、さっくりと借りることができた。予備費も考え、1回目の借入金は10万円だった。

こうみえて、大学3年間は、まったくの無借金で過ごしていた。それなりの仕送りもあったから、キチンと定期的なバイトしていれば(レンタルビデオ屋で働いてた)、贅沢はしないけれど、日々の生活に困ることはなかった。

しかし、手元に「現金」があるというのは恐ろしいものである。それまでの慎ましい生活がすぐに贅沢なものになった(たぶん彼女と美味しいものでも食べていたのだろう)。借金を返済するために、新たにキャッシングをする...という「技」を覚えてしまい、しかも、そのときに「予備費」的に1〜2万円余分に借りる「癖」がついたのがいけなかった。わずか数ヶ月の間に、10万円が20万円に倍増してしまった。

幸いなことに、「赤いカード」の学生枠は20万円が上限だった。早々に行き詰まってしまい、贅沢が身に付いてしまう前に目が覚めた。学生生活の残り半年をかけて、キレイに返済したのだった(まあ、20万円ぐらいは必死になればなんとかなる額だ)。

ぼくにとっては、この20万円がすごくいい勉強になった。これ以降、借金にはすごく敏感になった。おかげで、たいした収入がない割に、お金に関して心配することはあまりない。


さて、わが社で不祥事が起きた。それも、前職場で、直接担当していた業務で、自分がつくった仕組みのなかで起きた。業務を引き継いだ後任者が当事者になってしまった。残念。

ったことはどうしようもない「悪」だ。弁明の余地はない。厳しい処分となることもやむを得ない。

ただ、直接本人を知っているだけに、同情を禁じえない。温和で思いやりがあり辛い仕事も文句ひとつ言わずに頑張るタイプだった。彼に助けられたことも随分あった。やり方によって、まわりがその「悪」を防ぐことは十分できたであろう。もともと彼に「悪意」はないのだから。少なくとも、ぼくは防御をしていたよ。最後は、相当追いつめられていたのだと思うが、いったい、その「曲がり角」はどこだったのだろう。

人生にはさまざまな岐路が待っている。今日の何かの行動がその岐路となるかもしれない。善しにつけ悪しきにつけ、選択するのは自分だ。よりよく生きなくちゃ、と思ふ。

[memo]
・ホテルの大浴場でほげー。
・TJ。まだ2週間あるが、最後の打ち合わせ。概要は整理できたか。
・銀座の会場視察。K社、H社。H社はすでにフェアが始まっている。
・SNA57便。知り合いが多くてビックリ。スギモト氏、ルミー、T次長など。
・お土産の堂島ロールを。

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