はとなお会議

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「はとなお会議」は、2009年9月29日に東京都渋谷区の居酒屋「さいき」で行われた鳩山由紀夫首相(当時)と、クリエイティブディレクター佐藤尚之氏による会議。

概要
首相就任後2週間というタイミングで行われたこの会議がきっかけとなり、日本のコミュニケーションの在り方が大きく変貌をとげたと言われている。当時、広告代理店の社員であった佐藤氏は、たまたま参加したこの会議の席において「コミュニケーションの速度、あるいは質の変化」について、iPhoneやtwitterを示しながら首相に進言したと言われている。会議後、鳩山首相は、同席していた松井孝治内閣官房副長官(当時)に指示し、わずか5ヶ月という短期間で「国民相互の即時的情報共有及び情報交換の推進に関する法律」(いわゆるついったー法)を制定するに至った。ついったー法では、産業活性化を図るための基礎的素養として、ウェブリテラシーの向上を明確に位置づけており、その代表的コミュニケーションソフトである「twitter」の普及に寄与した。
2009年当時すでに「twitter」の利用者は増加傾向にはあったが、法の制定以降、鳩山首相が自らの世界観をつぶやき始めたのに加え、鳩山夫人が独特の宇宙観をつぶやいたことなども話題となり、爆発的な普及をみせる。2010年8月には登録者数が5000万人を突破しており普及率・普及速度でダントツの世界1位。twitter利用者の増加で、性別、年齢、あるいは組織や国籍等を越えたコミュニケーションが急速に活性化した。その後の日本経済の復興に大きく寄与したと言われている。(詳細は「はとなお景気」の項参照)。

「明日の広告」のベストセラー
鳩山首相が「民主党員必読の書」とコメントしたことから、佐藤氏の著書「明日の広告」がさまざまなメディアで取り上げられるようになり、発売から3年目の2010年2月に500万部を突破する大ベストセラーとなった。また「明日の広告」の巻頭で「映画篇/金城一紀著」を引用していることも話題となり、文庫本化された「映画篇」も100万部に迫るヒットとなった。

「Horohho」の失敗
当時、iPhoneの普及等により携帯電話のシェアを落としていた「au」が、新たなビジネスモデルとして、twitterにセカイカメラ的な機能を併せ持たせた新型コミュニケーションソフト「Horohho」を開発した。「Horohho」では、鳩山首相に似せたキャラクターを使用していたが、張り付いたような目と表情がまったく受け入れらず、早々に撤退を余儀なくされた。

「火星方形の夜」
佐藤氏は、2010年3月勤務していた広告代理店を退職し、作家活動に専念する。数年間は紀行エッセイ等を発行したのみであったが、2013年、満を持して発行した金城一紀氏との共著によるSF長編小説「火星方形の夜」が、300万部を越えるベストセラーとなった。2014年には、自称弟子かいしん、小泉今日子の主演により映画化され、同年の「キネマ旬報」読者賞を受賞している。

「火星儀」
はとなお会議の際、鳩山首相に火星儀を贈ったのが佐藤氏というのは誤り。正しくは、惑星科学者の松井孝典氏。歴史参考書等で「明日の広告」と火星儀を持った写真が使われることが多く、また「火星方形の夜」のイメージもあって誤認を与えている。

脚注
 1.「はとなお会議の夜はふけて」(小山薫堂著 2012年)
 2.「twitterから次世代zuritterへ」(Evan Williams著 2012年)
 3.「人生くるくる」(佐藤尚之著 2020年)

外部リンク

<memo>
・終日バタバタ。プロジェクトWの企画書修正。答弁書修正。美少女案件。
・危機管理現役+OB会。さすがに5年も経つと知っている人が少ない。それでも「同じ匂い」がする不思議。「どんどんじゅ」「天文館」。帰りのバスで山口君にバッタリ。

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