感想を書くのは遅くなったけれど、師匠が絶賛した翌日、東京帰りの疲れた身体で、レイトショーを見に行ったのだった。
デジタルとアナログ(あるいはバーチャルとリアル)。緻密に練られた脚本の上で、相反する概念が何度も交錯しつつも、視聴者に混乱させないよう、ひとつひとつ情報をインプットしながら、丹念に丹念にストーリーを編み込んでいく。そのくせ、後半の怒濤の畳み掛けは、まるで初期のターミネーターのよう。
デジタル(バーチャル)世界の描き方は、かつてないほど説得力のある映像で表現しているし、アナログ(リアル)世界も、季節感(夏)を強調することで、繰り返し、日本の伝統が現される。それが、何の違和感もなく、映像上で同居する素晴らしさ。
さらには「畳の広間」「食卓」「縁側」という舞台の使い方がなんとも見事である。要所要所で、この舞台設定だからこその、説得力を持つ部分が出て来る。なんといっても、離れていった人物が戻って来るシーン(ある意味この映画最大の見せ場)の「食卓」など最たるものだ。とても重要な「帰還」であるのに、なんともさりげなく描くのだ。だが、そのさりげない表現だからこそ、感動が大きく膨らんでいく、という技巧。もう唸るしかない。
ちょっとこの映画を超える日本映画はしばらくでないのではないか、とも思う。おススメです。
・だらだら。昼飯後、墓参り。大祖母の見舞いと、叔父の見舞い。
・久々の家。冷や汁。

コメントする