随分昔の話だけれど、東京でめちゃめちゃ美味しいと評判のとんかつ屋さんへ行って、とてもガッカリしたことがある。いや、美味しいには美味しいんだけど、「普通」なのね美味しさのレベルが。値段は確か2,500円ぐらいした。これなら宮崎の「不二かつ」でいいじゃん、と思った。不二かつ美味いし、1500円だし。
もちろん、「さすが東京、レベルが違う...」と思わず唸ってしまう店も当然ある。鮨屋だとか、フレンチ、イタリアン、中華といった「高度技術系」なジャンルは、宮崎は到底かなわないような店が多い。
要は、「わざわざ遠方からやって来た」という気分(期待感)と、味とか値段とかとのバランスの問題なんだろう。本場に行って、本場の空気で、新鮮なものを食べるというのは、大きな価値がある。でも、期待感を超えなければ、「なーんだ」となってしまうのだ。
ところで。仕事でスイーツ企画の話をしていて、「宮崎にもまだまだ美味しいスイーツが眠っているんじゃないか」という話になった。歴史が長いものだけでも「ういろう(青島)」「鯨ようかん(佐土原)」「白玉まんじゅう(国富)」「長饅頭(高岡)」などは、特徴があって、ちょっと他にはない味だったり食感だったりする。これから、もっと全国区なスイーツとしてアピールしてはどうか、という意見もあった。
けれども、どのスイーツ(饅頭)も日持ちがしないので、積極的に県外には出しにくい商品だ。また、わざわざ宮崎まで食べにくるほど際立った特徴なのかというと、うーん、微妙だなあ。それこそぼくにとっての「とんかつ」になりそうな気もする。
まあ、そもそもが地域のオヤツであるから、地域で消費する分しか作ってないという問題も別途ある。つまりは、これらの「眠っているスイーツ」たちは、これからも、ぼくらだけで消費していくことになるんじゃなかろうか。眠りっぱなしのスイーツというか。まあ、無理して外に出す必要もないのかも。地元のぼくらさえ食べることができるのなら(笑)それだけは死守。
・何かと身が入らない一日。もろもろ情報が飛び交う。総合P。祭。
・「荒野の七人」★★★★。七人のキャラクター付けがとても面白い。逆にメキシコ人たちの描き方が今ひとつ(検閲があったからか)。思いのほか、素直に面白い作品だった。
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