知識の貯金

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いよいよ今日から中核学校に設置された「きこえの教室」へ。

就学を1年後にひかえ、ハナ社長の訓練も本格化しなくてはならない。担任のT先生と話しながら、これまでの経緯(いつ障害に気づいたか)などを整理する。面談するのはまだ2度目ながら、どこか厳然とした厳しさがにじみ出ているT先生への信頼度は増す一方だ。同じ障害を持ち、たくさんの生徒の成長過程をみてきた先生だからこその、厳しさ=優しさ、を感じる。そんな先生から、ぼくらの背筋がピンと伸びた言葉があった。

「障害があるからこそ、『たくさんの貯金』が必要なのです」

健常児と比べて、いろんな意味で、貯金どころか、借金まみれの状態にあるハナ社長だ。なのに、「たくさんの貯金」が必要なのだと先生は仰る。同級生の何倍も何十倍もの努力をして、たくさんの知識・経験を身につけることで、ようやく健常児と同じスタートラインに立つことができる。それが障害児、ということだ。ううむ。

でも、ぼくは意外に楽観視している。その厳しいステップをクリアしていくための環境は整っているではないか。お世話になっている機関は、「きこえの教室」、発達支援センター、聴覚支援学校(聾学校)、音楽療法と4機関に及ぶ。すべて「個別指導」だから、ひとつひとつの支援も手厚い。

保育園でも、いい意味で"特別扱い"だ。もちろん、甘やかす...のではなく、ハナにもわかるような視覚的工夫をしていただいているのだ。たとえば、「明日はスポーツの日だから体操着を持って来なさい」と言葉で言うだけでなく、ぬいぐるみに体操着を着せて、「明日はスポーツだ」ということを「見て」わかるようにして貰っているのだ。そんな日は、帰宅したハナは真っ先に「明日はスポーツ!」と叫ぶ。ちゃんと伝わっている。

こういう工夫をしていただいている担任の先生が、まったく自主的に「手話教室」に通ってくださっていることがわかった。家人と「はじめての手話教室」でバッタリ遭遇したのだった。ただでさえ忙しいのに、プライベートまで。なんという熱意。頭がさがる思いだ。

そして、もちろん、ぼくら親、ケータツ、ジジババがいる。言ってみれば、それらハナを囲んでいるヒトビト全員が、チーム「ハナ社長」なのである。んー。すげー。いろんなヒトにサポートして貰って、なんだかとっても偉そうだ、社長。

でもまあとにかく。お前が一番頑張れ。

<memo>
・歩き通。出勤後、小1時間仕事後、時間休をとって「きこえの教室」へ。「ことばの教室」「こころの教室」「ひかりの教室」の各先生とも。詳細なお話。厳しい指摘。
・台湾時間調整。祭調査。HP準備。
・歯医者。最後の歯の治療がようやく終了。
・義妹2号→1号経由で、三股のケーキを貰う。純生ロール。超素朴。んで美味しい。

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このページは、kaishindouが2009年4月28日 20:27に書いたブログ記事です。

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