圧倒的な体験談なのに、この若い作者は、なぜにこんなにも冷静に描写することができるのだろう。
本書は、熱気球によるさまざまな冒険により、世界記録を打ち立てた神田道夫と作者との4年半を綴ったノンフィクションである。(たぶん意図的に)写真や図面といった資料がそれほど多く添付されていないせいで、どこかファンタジックな冒険譚めいた面も併せ持つ。
冒頭の導入で使われるエピソードが、中盤で繰り返されるという構成といい、資料の使い方といい、とても丁寧につくられた本である。これがノンフィクションであるということは、実はヘビィな面もあるのだが、作者の目線は最後まで冷静であり、わき上がる感情の噴出を最小限に抑えて、神田道夫の冒険を石川直樹の視点で記録することに徹している。
その冷静さに「思いの大きさ」を感じ、深く心をうたれた。
・朝4時半起き。6時には都庁へ。
・準備が始まったところから調査。徐々に入場制限がかけられ7時には中に入れなくなる。
・日比谷へ移動。10kmのゴール地点などを確認。都庁の知り合いとバッタリ。
・しばし観戦。猫ひろし、鈴木宗男、東国原英夫を発見。
・銀座へ移動。この規制はすごいな。
・ビックサイトへ移動。ゴールの状況などを確認。
・悪天候のため、帰りのSNA便に1時間の遅れ。歯医者に行けず。
・移動中「最後の冒険家/石川直樹(集英社)」★★★★★読了。
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