「おくりびと」がアカデミー賞を受賞した。
外国語映画賞を受賞した初めての日本映画ということで、まずは目出度いことだ。日本映画には日本映画のよさがあり、ハリウッドにおもねることなく、その存在感を世界に示したことは、ひとつの「快挙」ではあると思う。すでに、国内外のさまざまな賞を受賞しているそうで、アカデミー賞は「61冠」目とか言ってたな(めざましテレビで)。すげえ。
そんな世の中の評価がある一方で、個人的には、なかなか触手が伸びない映画でもあるのだ。脚本が小山薫堂である、という1点において。
別に小山薫堂が嫌いなわけじゃない。つか、同年代で(2つ年上)、九州出身で(熊本)、あの「カノッサの屈辱」や「料理の鉄人」を企画した人であるから、むしろ志向は同じ方向である。バリバリに共感する。本も持っている(笑)。でも、小山薫堂からイメージされる「賢しさ」のイメージが、映画館へ向かう意欲を奪うのである。
「賢しい」という意味で、思い出されるのは青島幸男だ。放送作家であり、作詞家であり、俳優であり、作家であり、政治家でもあった。それぞれに「シャボン玉ホリデー」「スーダラ節」「意地悪ばあさん」「直木賞」「参議院議員/都知事」という"お墨付き"を貰った"本物"である。でも、青島には、なんつーか、「賢しさ」だけでその場をしのいでるというような、"偽物"っぽさがあった。いや、"本物"ではあるんだけれども。
それと、同じ系統にあるのが、秋元康であり、小山薫堂だと思うのである。
秋元康といえば、ぼくの手元に「SOLD OUT!/秋元康」という本がある(昭和61年発行)。当時、すでにヒットメーカーだった「天才/秋元康のマル秘ノウハウを全公開」、というのが帯の惹句である。
メインの作詞指南のコーナーでは、自身の作詞曲について「何をどう狙って」つくっているかを詳細に解説している。
たとえば、「雨の西麻布/とんねるず」
...とにかく、御当地ソングをやろうっていうのが、まず最初のアイデア。それも、今の若者の街、最先端の話題がある場所ということで、"西麻布"に決めた。...雑誌の西麻布特集とか組まれそうだし。...亀井戸じゃアザといし。
「夜明けのMEW/小泉今日子」
...小泉今日子が「子猫物語」のナレーションをやるから是非とも猫のイメージでってことがきっかけ。...彼女をずばり猫そのものに仕立て上げて、「MEW」と「泣いた」にしてしまったわけだ。
むろん、秋元流の「照れ」もあるのだろう。が、こんな調子で、美空ひばりの「愛燦燦」「川の流れのように」が、作られているのかもしれないと思ったりすると、なんとなく「その手にはのりたくないなあ」的な防衛反応が働いてしまう。
小山薫堂も然りである。仕掛ける側に立っていると「面白い」ことも、仕掛けられる側に立つと、どうにも素直になれないものがある。まあこれって、ディズニーランドと同じ構図なわけで、要は気にするか気にしないか、ということでしかないのかもしれないけれど。
<memo>
・年休。午前中はだらりんこ。「マリオギャラクシー」とか。
・「墨攻(CS)」★★。面白くないわけじゃないけど、人間ドラマがもう少し深いとよかったかも。
・今日の「さくら」はラジの検査中心。

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