★★★コードブルー★★★

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テレビドラマ「コードブルー」の新春スペシャルを見た(録画で)。一人感慨にふける夜。

連ドラの最終回は、高速道での大事故が舞台であった。そして今回は列車転覆事故。現実レベルで考えられる「ドクターヘリ出動用務」の"大ネタ"が、ほぼ放出されてしまった。人間ドラマ的にも、最終回で取りこぼしていたいくつかのエピソードを、全部回収しきった感があり、一応の完結というつくりとなっている。うむ。

そもそも、このドラマで医療監修をされている千葉北総病院の松本尚先生は、ぼくの「ヘリ哲学」の師であったりする。松本先生の薫陶なくして、今の「あおぞら」の活躍はないと言っても過言ではない。そしてぼくの弟子(?)であるK先生も、クレジットはないが監修者の一人だったりする。(ちなみに冒頭で勝村政信が講義をしているシーンでは、松本先生の講義を彷彿とさせて、鳥肌がたった)

そうなのだ。ぼくは、なんだかんだで、ドクターヘリってものに、都合6年に渡って、直接・間接的に携わってきたんである。残念ながら、我が県では、「人材」や「体制」の面で、ドクターヘリ導入の目処がまったく立たない状態だが(当面は「あおぞら」で代用するしかない)、こうやってわかりやすいドラマとして、世間に「必要性」が訴えられることは、少しでもその外堀を埋めることになる。きっかけはフジテレビである。

それにしても、こういう「リアリティが命」のドラマは、実に描き方が難しいものであるなあ。今回のスペシャルでも、医療技術の面の「リアルさ」と、災害対応の面での「ちょっと違うんじゃないか加減」と、そしてドラマの面での「おいおいそれは御都合主義が過ぎるってもんだろ」という面が、混在していて、関係者として悶々としたりもした。

だけども、そういういろんな"マイナス要素"を考慮しても、やっぱり、このドラマが素晴らしいのは、ドラマの根底に「医療とはこうあるべきではないか」という強い意志があることだ。若い出演者ばかりなのに、色恋を交えず(山Pとガッキーが出ているのに)、ドクターヘリを万能化して描かず、日常の延長上にある「医療ドラマ」に徹した。甘いストーリー運びなのに、骨太の印象が残るのは、この硬派な精神によるところが大きい。偉いなあフジテレビ。

まあ、個人的希望としては、さらにもう一歩進んだ「映画化」をお願いしたい。2時間の枠で、世界にも通用するような「医療ドラマ」を作って欲しい。ドラマが世の中を変えてもいいじゃないか。頑張れフジテレビ。いっそ、監督は、スティーブン・ソダーバーグあたりで。

<memo>
・さぶい。この冬一番の冷え込み? 歩き通。
・終日、電話&メールに襲われまくる。時間がないなあ。22:00。

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このページは、kaishindouが2009年1月13日 22:50に書いたブログ記事です。

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