ぼくは、伊坂幸太郎の熱心な読者ではない。読んだのは「ラッシュライフ」と「グラスホッパー」ぐらいか。とても面白くて、印象的なシーンもあるのだけれど、次が読みたいと思うほどの引力を感じなかった。
それでも、信頼性の高い「山本周五郎賞」に加え、「本屋大賞」「このミス」「ミステリが読みたい」で1位となり、4冠を取ったとなれば、一応読んでおくのが社会人としての嗜みだろう。...という程度のきっかけで、普段なら絶対に買わない「4冠」と書かれた派手な帯の本書を羽田空港で入手し、出張帰りの機内で読み始めた。
はー。久しぶりのイッキ読み(といっても物理的な時間がなくて2日間かかったが)。2日連続で睡眠時間3時間ちょっとだよ。
一言で言うなら、「巧み」。全てを説明するわけじゃなく、適度な「想像の余地」を残しつつ、重要な伏線は見事に回収していく。すごい。そして物語の構成の斬新さ。「事件のはじまり」「事件の視聴者」と2部構成の導入に続いて、第三部「事件の二十年後」というかたちで物語を総括し、いったん読者の頭に「全容」を描かせる。そしてそこから第四部「事件」で緻密に物語を追っていくのである。
長い長い第四部のあとに、エピローグ的第五部「事件から三ヶ月後」が続き、物語を締めるが、読者はそこで第三部に戻り、物語をはんすうすることもできる。
とても映像的な小説であるとともに、"音響"的でもある。このまま上質なハリウッド映画にできちゃいそうである。いやあ、傑作。
・家人は仕事、ハナは保育園で「餅つき大会」、ケータツと二人で家の掃除。パーティの準備。クリスマスの買い出し。
・夕方から友人らが集まって来て、大人6人、子供6人のパーティ。M女史に紹介しようと思った本を彼女も持って来ていて大笑い。デザイナーH氏と接点が。

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