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海森殿堂 award2001

エンターテイメントを選ぶ「海森殿堂 award2001」の時間がやってまいりました。ぱちぱちぱち。

これは、わたくしkaishinが実際にみて、読んで、体感したものから、独断と偏見により選ぶ2001年のエンターテイメントBest10であります。したがって発刊日やら公開日は全然関係なく、新作・旧作入り乱れてのchoiceになってます。ま、どうせこういうのは自己満足であって、誰も参考にしたりするわけじゃあないんで、どうでもいいわけですが。

2001年は、長男の誕生というベリベリビジー&ヘビーな状況にありました。その分、チャレンジャー的精神に欠けた面はあったかもしれないなあと若干の内省をしつつ、さっそくランキングの発表を行っていきましょう。


まずは第10位。
「坂の上の雲(一)〜(八)/司馬遼太郎」新潮文庫
友人ダイトーの大推薦により初夏の頃から読み始め、時々軽めの本に浮気しながらも、10月までかけて読了。長年読み継がれてきた作品だけあって、さすがに読み応え充分であった。歴史上の小さな事実の積み重ねからドラマを紡ぎ上げる手腕・エネルギーは、感服するしかないデス。「歴史はこうして作られる」ということがよおくわかった。

第9位。
「バイブを買いに/夏石鈴子」角川文庫
なにせこのタイトルだから、「やらしい」話を期待しないというのは無理。で、家族に見つからないようにコッソリと読み始めたら、やっぱり「やらしい」話だったのだけれど、それ以上にとてもとても「やさしい」気分に包まれた物語だった。心と体はこんなにもひとつなのだなあ。・・・というような読書感想文が「WEB本の雑誌」に掲載されたという思い出深い一品。

第8位。
「ダンサーインザダーク」主演:ビョーク
2度と見たいとは思わないけれど、ここに選ばないわけにもいかない。映像といい、ストーリーといい、不快指数の高さは太鼓判をばばんと押さざるをえない。それでも、心にずぅんと重く響いてくるのは、自分のココロの奥にある「弱さ」に無理矢理対峙させる作品の力なのだろう。ビョークの鬼気迫る演技、歌は必見。

第7位。
「猫背の王子/中山可穂」集英社文庫
これほどまでに鼻息荒くコーフンした本は近年ない。とにかく「やらしい」。作者が美人であれば、個人的にかなりお近づきになりたいが、写真を見る限りは、遠くで見守るだけの方がよさそうだ。それにしても性というものは、男対女だけでなく女対女であっても(そしてたぶん男対男でも)こんなにも生々しいものだということにあらためて大コーフン。

第6位。
「朝霧/北村薫」東京創元社
主人公「わたし」と落語家円紫さんの掛け合いが絶妙な本格推理シリーズの最新作(といっても刊行は数年前)。北村薫は、すごーく巧い作家ではあるけれど、巧さばかりが目立って、なんか読んでる自分がすげえ頭が悪いみたいでちょっとヤだった。でも、この作品(短編集)は、どの話も、いわゆる落語の「落ち」がスコーンと決まっていて読後感がとても心地よい。

第5位。
「十二国記シリーズ/小野不由美」講談社X文庫
架空の世界「十二国」のなかで、それぞれの王たちが空前絶後の活躍するファンタジーのシリーズもの。今年読んだのは「東の海神 西の槍海」、「風の万里 黎明の空(上)(下)」、「図南の翼」の3作品。どれも5つ星の完璧な出来。ファンタジーというジャンルながら、いろんな小説の醍醐味を十分に満喫できる。あと未読の作品が2作品あるが、読むのがもったいなくて次に取りかかれなくて困っているくらいだ。

第4位。
「レヴォリューションNo.3/金城一紀」
直木賞作品「GO」ももちろん素晴らしかったが、個人的には躍動感にあふれるこちらが好み。若さゆえの’熱’にあふれていて、羨望と嫉妬でくらくらした。この作品のようにすかっすきっとスピーディに読めて、パワーがわしわしと満ちあふてくる作品が世の中にもっともっと出てくれば、どんなに幸せなことだろうと思う。完璧にぼくのツボ。


さあいよいよ第3位の発表。
・・・でもそのまえに(お父さんのための、風)、次点作品をいくつか紹介。

「スプーン/森達也」
 超能力を信じるか信じないか、に迫った迫真のノンフィクション。
「少年時代(上)(下)/ロバートRマキャモン」
 この物語を読むとハリポタなんて子供の読み物だ、とつくづく思う(読んでないけど)。
「模倣犯(上)(下)/宮部みゆき」
 まるで辞書のような分厚い本をぐいぐいっと読ませるこの筆力!
「パンダのanan/小泉今日子」
 「かわいいッ!」と素直に思えた頃のKyon2の輝きを凝縮している
映画「リトルダンサー」
 少年のかわいさがすべて。胸きゅんだよ。
映画「ショコラ」
 世知辛い世の中、これくらいピースフルな作品があってもいいでしょう。
映画「JSA」
 韓国映画、頑張ってるなあ。すげえよくできてる。



では第3位いってみよっ。
「スナッチ」監督:ガイ・リッチー
言わずとしれたマドンナの旦那が監督したえれぇかっちょいい作品。もぅツボツボ。どんぴしゃ。タランティーノの「レザボアドッグス」を初めて見たときの感動に近い感動があった。どのカットもセンスの良さにあふれていて「たまらん」と思わせられる。しびれるぅ〜。世のB級好き、というかサブカル好きには、垂涎ものの感覚だと思いますデス。

第2位。
「サルティンバンコ福岡公演(3/10)/シルク・ドゥ・ソレイユ」
シルク・ドゥ・ソレイユは究極のエンターテイメント集団だと思う。ひとつひとつの作品の完成度が高いうえ、ライブならではの感動・衝撃が強烈に胸を打つ。このサルティンバンコという演目でも、ラスベガスやフロリダでの専用劇場公演のような「壮大さ」はなかったものの、テント小屋ならではの猥雑さや俗っぽさが逆に素晴らしい演出になっていた。多少チケット代は高いが、対価としては充分納得できる。


残るは第1位。
レッツ!どらむろぉーるッ!
どるるるるうるうる・・・・・
じゃん!

第1位
「sydney!/村上春樹」
言ってみればたかがオリンピックのルポである。だけども、一個人の視点としてこれほど深く考察をしたルポを他に知らない。作者自身が語っているように、かなり断片的で、しかも相当の独断に満ちたものであるにも関わらず、これがムラカミ的シドニーオリンピックだった、と総括する力業はさすがである。今年は「sydney!」だけでなくばかばかしくも時折変に唸らせられる「スメルジャコフvs織田信長家臣団」、ムラカミハルキを読むシアワセを満喫できたエッセイ「村上ラジオ」、今この年齢で読めたことを幸せに思う「ダンス・ダンス・ダンス」など、作者との幸せな関係が築けた1年だった。


つーことで、2001海森殿堂award決定!


@sydney!/村上春樹 5
 スメルジャコフvs織田信長家臣団、村上ラジオ、ダンス・ダンス・ダンス

Aサルティンバンコ(3/10)

Bスナッチ/監督ガイリッチー

CレヴォリューションNo.3/金城一紀

D十二国記シリーズ/小野不由美
 東の海神西の槍海、風の万里黎明の空、図南の翼

E朝霧(わたしシリーズ)/北村薫

F猫背の王子/中山可穂

Gダンサーインザダーク/主演ビョーク

Hバイブを買いに/夏石鈴子

I坂の上の雲(一)〜(八)/司馬遼太郎


 次点:スプーン/森達也
    少年時代(上)(下)/ロバートRマキャモン
    模倣犯(上)(下)/宮部みゆき
    パンダのanan/小泉今日子
    BROTHER
    リトルダンサー
    ショコラ
    JSA


以下ノミネート作品(日付は読了・鑑賞日。星はその次点での評価)


■本■
1/ 2 裏バージョン/松浦理英子 ★★★
1/ 3 プロパガンダデイドリーム/鴻上尚史 ★★
1/ 5 私たちは増殖しているイエロー/内田春菊 ★★★★
1/16 少年時代上下/ロバートRマキャモン★★★★★
1/17 俺たちに明日はないッス/さそいあきら ★★★
1/19 百年の恋/篠田節子 ★★
1/26 秘宝耳/ナンシー関 ★★★
1/26 海・呼吸・古代形態/三木成夫 ★★★
1/27 愛を乞う人/下田治美 ★★★
1/28 秘儀/河野多恵子  ★★★★
1/31 sydney!/村上春樹 ★★★★★
2 / 1 罪の段階/リチャードNパタースン ★★★★★
2/11 東の海神西の槍海/小野不由美 ★★★★★
2/15 リセット/北村薫 ★★★
2/17 アー・ユー・ハッピー?/矢沢永吉 ★★★★
2/17 豆炭とパソコン/糸井重里 ★★★
2/20 一瞬の光/白石一文 ★★★★
3/ 4 風の万里黎明の空/小野不由美 ★★★★★
3/ 8 私たちは増殖しているピンク/内田春菊 ★★★★
3/12 ドンキホーテのステップ/鴻上尚史 ★★★
3/20 殺人鬼/綾辻行人 ★★★★
3/25 ありのすさび/佐藤正午 ★★★★
3/25 スメルジャコフvs織田信長家臣団/村上春樹 ★★★★
3/26 騙し絵の檻/ジル・マゴーン ★★★
3/28 停電の夜に/ジュンパ・ラヒリ ★★★
4/ 8 猫背の王子/中山可穂 ★★★★★
4/10 ウはウミウシのウ/宮田珠己 ★★★
4/14 鮫肌男と桃尻娘/望月峯太郎 ★★
4/23 模倣犯(上)(下)/宮部みゆき ★★★★★
4/25 森と湖の生活/木村東吉 ★★★
4/26 ディズニーリゾートの経済学/栗田房穂 ★★
5/ 4 天誅下るべし/宮嶋茂樹 ★★★
5/ 6 私たちは増殖しているブルー/内田春菊 ★★★
5/ 6 カナマナヒラの家/池澤夏樹 ★
5/ 1 なにがオモロイの?/相原コージ ★★
5/ 1 犬の方が嫉妬深い/内田春菊 ★★★
5/17 海ちゃんおはよう/椎名誠 ★★
5/23 図南の翼/小野不由美 ★★★★★
6/12 仕事、三谷幸喜の/三谷幸喜 ★★
6/13 Y/佐藤正午 ★★★★
6/18 パンダのanan/小泉今日子 ★★★★★
6/21 村上ラジオ/村上春樹 ★★★★
7/14 お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ/丘永漢・糸井重里 ★
7/15 永遠の1/2/佐藤正午 ★★
7/21 朝霧/北村薫 ★★★★★
7/22 取り扱い注意/佐藤正午 ★★★★
7/29 空想科学読本/柳田理科雄 ★★★
8/17 LOVERS/江國香織ほか ★★★
8/19 風呂上がりの夜空に/小林じんこ@〜D ★★★★★
9/ 5 これもおとこのじんせいだ/椎名誠ほか ★★★★★
9/13 age35(上)(下)/柴門ふみ ★
9/25 スプーン/森達也 ★★★★☆
9/28 オトコとオンナの深い穴/大田垣晴子 ★★
9/27 ドミノ/恩田陸 ★★
10/ 7 レヴォリューションNo.3/金城一紀 ★★★★★
10/22 坂の上の雲(一)〜(八)/司馬遼太郎 ★★★★★
10/28 何が何だか/ナンシー関 ★★★
10/29 ダンス・ダンス・ダンス/村上春樹 ★★★★★
11/ 2 東京広尾アロマフレスカの厨房から/原田慎次 ★★★
11/11 本格焼酎を愉しむ/田崎真也 ★★★☆
11/18 きっと、大丈夫/夏石鈴子 ★★☆
12/10 バイブを買いに/夏石鈴子 ★★★★☆
12/19 邪魔/奥田英朗 ★★★★
12/22 R.P.G/宮部みゆき ★★★☆
12/29 2ちゃんねる宣言/井上トシユキ ★★★★

65作品


■映画■(V:ビデオ、TV:地上波、無印:映画館)
1/ 6 ダンサーインザダーク ★★★★★
1/10 スノーホワイト(BS) ★★
1/13 トイストーリー2(V) ★★★★
1/14 グラディエーター(V) ★★★
2/23 アンブレイカブル ★
3/ 2 BROTHER ★★★★
3/ 9 リトルダンサー ★★★★★
3/20 ワグ・ザ・ドッグ(TV) ★★
4/ 4 羊たちの沈黙(BS) ★★★★★
4/ 9 ホワイトアウト(V) ★★
5/ 6 ザ・ロック(TV) ★★★
5/ 6 ノッティングヒルの恋人(DVD) ★★★
5/22 トラフィック ★★★
6/27 みんなのいえ ★★
7/24 グリーンディスティニー(V) ★★★★
7/29 AI ★★★★
8/ 3 バトルロワイヤル(V) ★★
8/ 3 ダークエンジェル1(V) ★★
8/13 猿の惑星(V) ★★★★
8/27 二百三高地(V) ★
8/28 風花(V) ★★
9/ 3 パルプフィクション(BS) ★★★★
9/ 4 真夏の出来事(BS) ★★★★
9/ 8 七人の侍(BS) ★★★★★
10/8 ゴールドラッシュ(BS) ★★
10/26 トゥームレイダー ★★★
11/10 スナッチ(V) ★★★★★
11/12 ハンニバル(V) ★★★★☆
12/ 9 グラスホッパー(V) ★★★3
12/ 8 ショコラ(V) ★★★★☆
12/23 バニラスカイ ★★★★4
12/29 猿の惑星 ★★★★☆
12/30 JSA ★★★★★

32作品(うち劇場9作品)