| 8/1 |
翻訳夜話2 サリンジャー戦記/村上春樹・柴田元幸」(文春新書) |
★★★★☆ |
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ぼくにとって、「村上キャッチャー」は「野崎ライ麦」よりかは随分と面白かった。が、それ以上に読後の「翻訳裏話」は滅法面白かった。まるで「ツインピークス」や「エヴァンゲリオン」のようなディープな読みの応酬なんだもんよ。「こんな風に読めるのか」とヒザを打ちっぱなし。ただ、ぼくはこういう「小説の読み方」というか「楽しみ方」は無理。全然無理。ビビる大木のようにアホ面さげて「へぇ〜へぇ〜」と感嘆するのみである。 |
| 8/3 |
回転木馬のデッド・ヒート/村上春樹(講談社) |
★★★★★ |
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うまいなあ。まえがきといい、各短編といい、すとんと胸のなかに落ちてくる。ホントにかなわんなあ。(とても「創作」とは思えない) |
| 8/3 |
回転木馬のデッドヒートRMX/素樹文生(メディア・ファクトリー) |
★★★★ |
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正直言って、エージェントになってしまったものの、つまんなかったらどうしよーと不安だったが・・・。いやあ、かなーりよかったよ。なんつーか、本家を心から尊敬する気持ちと、その軒を借りるにあたっての真摯な気持ちがヒシヒシと伝わってくる。それでも、ちゃんと素樹的回転木馬になってるところが素晴らしいやね。もひとついうと、本家を超えてないところがなんともいじらしくて素敵。らぶ。 |
| 8/6 |
これ誰?/清水ミチコ(宝島社) |
★★ |
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顔真似ってねえ。笑えるっちゃあ笑えるんだけど。んー。それより、写真に添えられた文章の方が面白い。打率は低いんだけど、たまに大ホームランもある。ブライアントみたいな文章(たとえが古)。 |
| 8/9 |
デッドエンドの想い出/よしもとばなな(文藝春秋) |
★★★★ |
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前半、ちょっと女性向けかなあと思いながら、ずっぽりとはのめり込めずにいたのだけれど、ラストで「きた」。ぼくはすっかりおやぢになってしまったので、ハッピーな恋物語は、なんだか「つまんない」と思ってしまいがち。そんななかで、ハッピーなハナシでもそれなりに「ほわっ」という気分にさせられたし、そうでないハナシにはもうオヨヨでしたわ。でもやっぱ、おやぢには似合わないハナシかなあ。これ読んで泣きたかないなあ。 |
| 8/22 |
サイレント・ゲーム/リチャード・ノース・パタースン(新潮社) |
★★★★★ |
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なんつーかね、やられました。コテンパン、て感じ。リーガル・サスペンスなんていう枠では語りきれない。大河小説であり、恋愛小説であり、セイシュン小説であり・・・。ただ、ぼくはこの本を(妊娠中の)家人には薦めないし、他人にも薦めない。なぜなら、あまりにもジンセイに「厳しい」小説だからだ。これほど「途方に暮れる」気分というのは、そうそう味わえるものではない。この気分は、全然内容は違うのだけれど、映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」以来だよ。ほーんとまいった。とほー。 |
| 8/24 |
椰子・椰子/川上弘美・山口マオ |
★★★☆ |
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こういう本は、やる気がないときに読むといい。どんどんと精気が抜かれてく感じがたまんない。ただでさえやる気がないのに。こんなデタラメ書いて、ちゃんと「ほう」とさせるところが、実は川上弘美が豪腕投手である証拠だ(実際に、二の腕が太いし)。それにしても、もう、ダメなヒトはこの表紙だけでも全然ダメだろうな。マオの絵が活き活きしてるよ。 |
| 8/30 |
ヘルタースケルター/岡崎京子(祥伝社) |
★★★★☆ |
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表紙からして鬼気迫る。一番ドスグロイものと一番マジリケノないものが、渾然としている。わけもわからず激しくて、そして、痛い。アウチ。いっそのこと痛さを突き詰めてほしかった気もするけれど、オカキョーは優しいヒトなのだな。 |
| 8/30 |
南瓜とマヨネーズ/魚喃キリコ(宝島社) |
★★★★ |
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静かでしみじみとする一品。絵がすごく巧い。こんなにクールな絵柄なのに、細い線がすごい「演技」をする。セリフじゃなくて、表情で語る。首とか手とかでも語る。でも、ちょっとぼくには優し過ぎ。 |
| 8/30 |
うたかたの日々/岡崎京子(宝島社) |
★★★★ |
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学生時代、スペイン坂をのぼったところにある映画館で、雨宿をしながら見たのが、この本の原作者ボリス・ヴァイン自らがメガホンをとった同名作品だった。もう、全然、わけわかんなかった。でも、わかんなくってもよかったんだな。オカキョー版を読んで、ちゃんと「心ではわかっていたことがわかった」。実に美しいオハナシ。 |